iPad上でSSH環境を無料で整える方法(iSH + OpenSSH)#
無料アプリ iSH を使って、iPad上にSSH環境を構築する手順 をまとめました。 ここまででLinuxにzsh + neovim + tmux での環境を整えてきたのでSSH接続さえ確立できれば、いつでも作業が可能になります。
背景と目的#
iPadには標準でターミナルが存在しないため、Linux的な作業やSSH経由でのポートフォワーディングを行うには工夫が必要です。 有料アプリ(Blink ShellやTermius Pro)もありますが、無料で完結したい という場面では、iSHの活用が有力な選択肢です。
使用するツール#
iSH (App Storeから無料で入手可能)
OpenSSH (Alpineパッケージとして追加)
iSHはAlpine Linuxに類似した軽量仮想環境であり、パッケージ管理に`apk`を使用します。
導入手順#
iSHをApp Storeからインストール
iSHを起動し、次のコマンドを実行:
apk update apk add openssh
これで ssh, scp, sftp などのコマンドが利用可能になります。
SSH接続してみる:
ssh -i .ssh/key user@remote-host
必要に応じて .ssh/config を整備して、接続先を整理することも可能です。
ポートフォワーディング(ローカルトンネル)#
iSH内で以下のように実行すれば、iPadローカルでポートフォワーディングが利用できます:
ssh -i .ssh/key -L 8080:localhost:8000 user@remote-host
iPad側の localhost:8080 にアクセスすると、リモートホストの localhost:8000 にトンネルされます。
これで、リモートホストで簡易的に動作中のWebサーバにもアクセス可能になります。
viで抜けられないときの対処#
iPadなどのタブレットキーボードでは、vi などのエディタを起動した際に ESC キーが見つからず困ることがあります。 iPadでは次の操作で ESC の代用が可能であることを知っておくと良いです。:
ソフトウェアキーボード:
Ctrl
+[
を押す
色や表示のカスタマイズ#
iSHはデフォルトでLightモードなので、好みに応じてダークモードへの変更も可能。
画面上部の「歯車アイコン」から変更できます。
まとめ#
iSH + OpenSSH を使えば、iPad上でも軽快なターミナル環境が手に入ります。 ポートフォワーディングまで含めた機能を**無料で実現** できる点が魅力です。
接続先のLinux側ではzsh + neovim + tmuxといった環境が整って入れば、外出先で手軽にサイト管理ができそうです。
記事情報
- 投稿日:
2025-05-14
- 著者:
mtakagishi